十和田の防災を考える

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002 三本木の新都市計画

新渡戸十次郎により造成整備された三本木の新町「稲生町」は、奥州街道を中心軸に十二町(約1.4km)四方の範囲に町を整備するもので、道幅は本通りが8間(約16m)、裏通り(約12m)と江戸時代の地方都市としては極めて広く確保されている。更に区画整理と同時に街の中に稲生川から用水路を引き込み衛生面と防災面も配慮されているだけでなく、住宅区域や耕作区域、商業区域等の土地利用区分もおこなわれていた。

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更に、十次郎は、各地から経験者を招き、地元に養蚕・製陶・鋳物業・酒造・藍染業などの2次産業の導入や、定期市・せり駒市・宿屋などの3次産業の誘致育生、神社仏閣、寺子屋、湯屋・医療所等の公共施設の設置をおこなっている。

青森県内の都市が藩政期以来の城下町や港町が近代以降に継承されてできたものであるのに対し、三本木は幕末に藩士が計画的に造り上げた都市という点で異色である。

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図2

図1,図2 渡辺貴介(1984):「万延元年の三本木新都市計画の思想都構想」 昭和59年度第19回日本都市計画学会学術研究論文集